バイノーラルマイクの中で手頃な値段で購入できるのが、ローランドのCS-10EMとScenesのLifelikeです。
ここでは両者を徹底的に比較検証してみたいと思います。
目次
スペックを比較
Roland CS-10EM |
Scenes Lifelike SS-100
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形式
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エレクトレット・コンデンサー型
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エレクトレット・コンデンサー型
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指向性
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無指向性
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無指向性
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S/N比
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60dB以上出力
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110dB
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プラグ
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3.5mmステレオミニプラグ |
ライトニング
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接続機器
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プラグインパワー対応のステレオマイク端子がある機器
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iPhone専用(アダプタ使用でPCで使用可能)
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質量
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4.5g(コード、プラグ含まず)
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4.6g(コード、プラグ含まず)
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数字を見てもよくわからないので、早速、音質チェックをしたいと思います。
音質チェック-原音に忠実なZOOM H6も比較
CS-10EMはZOOMのハンディレコーダーH6のマイク端子に挿して録音しています。
ちなみにZOOM H6のマイクで撮った音も別に収録して、計3つのマイクで比較してみました。
ZOOM H6は音に定評があり、原音に忠実な音を収録できることから、2つのバイノーラルマイクがどれだけクリアな音で収録することができるのか、参考になると思います。
動画パフォーマンス
ノイズ
Lifelikはホワイトノイズが気になりますね。CS-10EMはさすがハンディレコーダーで録音しているのでノイズが少ないです。
音質
イヤホン性能チェック!iPhone純正イヤホンと比較
見た目チェック
見た目に関してはそれぞれ好みが違うのでなんとも言えませんが、ぼく個人的な意見はLifelikeの方がデザイン面では優れていると思います。
といってもCS-10EMがよくないというわけではなく、普通のイヤホンといった感じで良くも悪くもないです。
その点Lifelikeは、普通のイヤホンと比べても見た目がよく、バイノーラルマイクとは思えないデザインだなと感じました。
動画制作の手軽さ
lifelikeはiPhoneのカメラアプリで撮って、編集アプリで動画編集をすればすぐにYOUTUBEにアップできます。
一方CS-10EMは、ハンディレコーダーにつなげて録るため、iPhoneやパソコンに音データを移して、編集アプリで映像と音データを同期させる必要があります。
こういったことから動画作成の手軽さでいうとlifelikeの方に軍配があがります。
価格チェック
lifelikeはAmazonで12,900円(現在、品切れ状態で21,496円で販売されています。)
CS-10EMは8,250円。ただ、CS-10EMを使うにはハンディレコーダーが必要です。
ハンディレコーダーにTASCAM DR-05を使うとした場合、プラス8,900円となり合計17,150円ということになります。
CS-10EMはプラグインパワー(マイク端子に電源供給できる機器)に対応していてる機器で使うことができます。ステレオマイク端子がある一眼レフやビデオカメラがあれば、ハンディレコーダーを買わなくてもCS-10EMを使うことができます。
まとめ
以上、CS-10EMとlifelikeをいろいろな視点で比較してみました。
以下にこれまでの比較をまとめた表を作ってみたので、参考にしてみてください。
Roland CS-10EM | Scenes Lifelike | |
ホワイトノイズ | ○ | × |
音質 | ○ | ○ |
イヤホン性能 | △ | △ |
デザイン性 | △ | ○ |
動画制作の手軽さ | × | ○ |
価格 | △ | ○ |
個人的な感想を言うと、lifelikeは手軽にASMRを撮ることができるという面では、他のどんなマイクよりも優れています。
ただ、やはりホワイトノイズが気になります。
編集アプリなどでノイズ除去をすることもできますが、どうしても音が劣化してしまうので、ノイズ除去はおすすめできません。
ホワイトノイズが気になるという人は、CS-10EMをおすすめします。
CS-10EMの場合、ハンディレコーダーを購入しなきゃいけないし、録った音データをパソコンやスマホに移行しなきゃいけない手間がありますが、それでもノイズが少ないクリアな音で録れるというのは大きいです。
まぁこのへんはそれぞれ予算も違うし、めざすレベルも違うと思うので、機能性と値段を天秤にかけて決めていくといいでしょう。
番外編:自作バイノーラルマイクであれば格安にできる
実はバイノーラルマイクは自分で作ることも可能です。
作り方は簡単で、市販のイヤホンを小型のコンデンサーマイクに付け替えるだけ。
はんだごてを使って回線を付け替えるので、細かい作業が苦手な人には難しいかもしれませんが、500円ぐらいで作ることが可能です。
自作とはいえ音は悪くなく、初めてバイノーラル録音をする人には十分、高音質です。
ただ、CS-10EMと同じくiPhoneなどのスマホに使うことはできません。
ハンディレコーダーなどプラグインパワー対応のステレオマイク端子がある機器で使うことができます。
それでもTASCAMのハンディレコーダーDR-05を使った場合、1万円以内でバイノーラル録音のための機材がそろってしまいます。
Scenes Lifelikeバイノーラルマイクよりも安く、ノイズの少ないクリアな音で録音できるので、はんだづけができるという人は自作バイノーラルマイクにチャレンジしてみるといいでしょう。
自作のバイノーラルマイクに興味がある人は、こちらの記事で作り方と音質チェックをした感想を書いていますので、参考にしてみてください。
コスパ最強!ASMRで使えるバイノーラルマイクの自作方法と音質チェック