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ASMR制作のためのハンディレコーダーの選び方

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ハンディレコーダーは値段、性能、拡張性などさまざまなタイプがあります。

ここではASMRの視点から、ハンディレコーダーを選ぶ基準を紹介したいと思います。

あなたのASMR制作に一番適したものを選べるよう、お手伝いできたら幸いです。

AB方式かXY方式か

TASCAM DR-05とZOM H4ハンディレコーダーはマイクのタイプが2種類あります。

左右のマイクの向きが外側に向いているAB方式と、左右のマイクが交差しているXY方式です。

マイクの向きの違いによって、音を集音する方向が変わってきます。

例えばAB方式のハンディレコーダーの場合、左右の音を集音しやすいため左と右の音が分離した音になりやすいです。

逆に真ん中の音に対して感度が悪くなるという特徴があります。

一方、XY方式のハンディレコーダーは、左右の音を集音しつつ、真ん中の音もしっかり集音することができるのが特徴です。

XY方式のほうが左右、真ん中とバランスよく集音できるので、一見、優れているように思えるのですが、ASMRに使う場合、左右が分離しやすいAB方式の方が好まれる場合があります。

よくASMRで左から右、右から左と音の定位が動くバイノーラル的な音を聴くと思いますが、それに近い音響がAB方式です。

もちろんXY方式でも左右の音の位置は動きますが、AB方式はもっと広がりがある音で録ることができます。

ASMRでより臨場感ある音を録りたいという人は、AB方式のハンディレコーダーが適しているといえるでしょう。

無指向性か単一指向性か

マイクのタイプはAB方式やXY方式といった形状の違いの他に、音を集音する方向性や範囲といった指向性の違いもあります。

ハンディレコーダーに使われているマイクの指向性は主に、無指向性か単一指向性のマイクが搭載されています。

無指向性マイクの場合、そのマイクを基点として360°の音を集音することができるのに対して、単一指向性マイクは主に前方の音を集音する特性があります。

ASMRの視点からこの違いを説明すると、無指向性マイクはまわりの生活音や残響音を拾いやすいのに対して、無指向性マイクは狙った音に対してより鮮明に録音できるといえます。

無指向性マイクは部屋の残響音を拾いにくくなるので、より耳元で鳴っているかのように録音することができます。

これは好みの違いもあるので、どちらが勝っていてどちらが劣っているということではないです。

実際にYOUTUBEなどで、それぞれの指向性を持つマイクを聴き比べてみるといいでしょう。

イヤホン型バイノーラルマイクが使えるかどうか

Roland CS-10EM人間の耳で聞くときと同じ状態で音を録ることができるのがバイノーラルマイクです。

先ほど紹介したAB方式も、このバイノーラルマイクに近い音響だと説明しましたが、バイノーラルマイクは人間の耳の位置に近いところで録音できるため、より左右が分離し臨場感ある音を録ることができます。

Rolnad CS-10EMの説明Rolandバイノーラルマイク「CS-10EM」

ASMR制作でバイノーラル録音をしたいという人は、このバイノーラルマイクが使えるかどうかというのは、1つのポイントになるんじゃないかなと思います。

ちなみにイヤホン型バイノーラルマイクは、接続する機器にプラグインパワー対応のステレオマイク端子がなければ使えません。

プラグインパワーってなに?

そもそもコンデンサーマイクというのは電気が必要で、マイクに電気を送ることができなければ機能しません。そのため端子から電気を送れるタイプのマイク端子でなければ、マイクが機能しないのです。その電気を送ることができる機器がプラグインパワーに対応した機器となります。

バイノーラルマイクを使いたいとき、プラグインパワー対応のステレオマイク端子があるハンディレコーダーを選ぶ必要があります。

TASCAM DR-05とCS-10EM

ハンディレコーダーでバイノーラルマイクを使う場合、ハンディレコーダーについているマイクは使えなくなります。

よってバイノーラルマイクをメインで使うのであれば、ハンディレコーダーのマイクはAB方式にこだわる必要はなくなります。

他の機能性を重視して選ぶことができます。

オーディオインターフェイスとして使えるかどうか

マイクとパソコンの編集画面オーディオインターフェイスというのは、マイクから集音した音をデジタル変換してパソコンやスマホに送る橋渡し的な機能のことです。

このオーディオインターフェイス機能があることで、ハンディレコーダーのマイクで集音した音を、USBを経由してパソコンやiPhoneにリアルタイムで送ることができます。

ZOOM H1nのオーディオインターフェイス機能

要するに、ハンディレコーダーをパソコンやiPhoneの外部マイクとして使うことができるというわけなんですね。

このオーディオインターフェイス機能を使うと、ASMRのライブ配信も可能になります。

ゆくゆくはライブ配信もやってみたいと考えている人は、このオーディオインターフェイスがあるかないかというのも重要なところでしょう。

プロ用コンデンサーマイクが使えるかどうか

コンデンサーマイクとレコーディングスタジオASMRのレベルが上がると、さらによいマイクを使いたいと思ってきます。

そのときにハンディレコーダーに、XLR端子があるかどうかというのも大事なところです。

TASCAM DR-40のXLR端子例えば以下のようなプロ用コンデンサーマイクを使うことができます。

RODE NT1aRODE NT1a

このプロ用コンデンサーマイクを2台使うことで、超高音質なバイノーラル録音が可能になります。

TASCAM DR-40とRODE NT1a

よく海外のASMR YOUTUBERで、このようなセットを組んでいる人を見たことがあるでしょう。

ハンディレコーダーにXLR端子が2つ以上あるタイプであれば、このセットが可能になります。

今後、マイクをレベルアップさせたいと思っている人は、XLR端子があるかどうかというのもチェックしてみてください。

4つの基準から比較してみよう

いろいろなハンディレコーダー細かい性能はそれぞれ違いはあるのですが、基本的にどれも録音できる音質レベルやノイズの量などはそこまで変わらないです。

大きな違いは

  • AB方式かXY方式か
  • イヤホン型バイノーラルマイクが使えるかどうか
  • オーディオインターフェイス機能があるかどうか
  • プロ用コンデンサーマイクが使えるかどうか

といったところです。

以下に、現在販売されているハンディレコーダーを、4つの基準で表にしてみたので参考にしてください。

(価格は変動することがあるのでご注意ください)

TASCAM DR-05 TASCAM DR-05X TASCAM DR-40 TASCAM DR-40X
マイク方式 AB方式(無指向性) AB方式(無指向性) AB方式 or XY方式(単一指向性) AB方式 or XY方式(単一指向性)
バイノーラルマイクの使用 × ×
オーディオインターフェイス機能 × ×
XLR端子 × × 2つ 2つ
価格 8,908円 12,636円 15,173円 19,418円
TASCAM DR-07X ZOOM H1n ZOOM H4nPro ZOOM H6
マイク方式 AB方式 or XY方式(単一指向性) XY方式(単一指向性) XY方式(単一指向性) XY方式(単一指向性)
バイノーラルマイクの使用
オーディオインターフェイス機能
XLR端子 × × 2つ 4つ
価格 13,889円 11,188円 18,889円 37,584円

 

ZOOM H6は全部盛り

こうして比較してみると、それぞれある機能、ない機能があるのがわかります。

その中でも、ほぼすべての機能を兼ね備えているのがZOOM H6です。

  • XY方式(単一指向性マイク)
  • バイノーラルマイク使用可
  • オーディオインターフェイス搭載
  • XLR端子

ZOOM H6はマイクがXY方式ですが、ASMR用ハンディレコーダーとして条件がほぼそろっています。

H6があれば、どんなスタイルでもどんなレベルでも対応できるので、ASMRをやる人にとっては間違いのない機材と言えるでしょう。

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以上、ASMRの視点からハンディレコーダーの選び方を紹介しました。

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