YOUTUBEは画質を変えることができます。
144p、240p、360p、480p、720p、1080p、といったように好みの画質に設定することができるんですね。
しかし、この画質を上げることで、音質も向上すると思っている人が意外に多いようです。
ぼくも最近までそう思っていましたが、結論、
画質を上げても音質は変わらない
です。
ここではYOUTUBEの画質と音質の関係を検証してみました。
YOUTUBEの画質変更で音質は変わらない、を証明してみる
答えは簡単に調べることができます。
YOUTUBEの音質は数値で確認することができるからです。
PCの画面で説明すると、映像のところで右クリックをして「詳細統計情報」を見ればいいだけ。
以下のような統計情報が表示されます。
この中の「Codecs(コーデック)」というところにopus(251)と表示されているのが音質を表した数値です。
opusというのはmp3に代わる新しい音楽圧縮方式で、もはやYOUTUBEで使われている音楽圧縮方式はmp3ではないんですよね。
Opusとは、IETF によって開発され、主にインターネット上でのインタラクティブな用途に合わせて作られた非可逆音声圧縮フォーマット。RFC 6716 によって標準化されたオープンフォーマットとして、リファレンス実装は3条項BSDライセンスの下で提供されている。
出典:ウィキペディア
で、(251)というのは、「128Kbpsで音声カットオフが20kHzの音質ですよ」ということを表している数字。
なんのこっちゃ、という感じですが、YOUTUBEは画質と音質を番号で振り分けており、その対応表が以下のようになっています。
番号 | 音声形式 | 音声カットオフ |
140 | AAC 128Kbps | 15.8kHz |
250 | Opus 96Kbps | 20kHz |
251 | Opus 128Kbps | 20kHz |
ちょっと難しいですが、要はこの詳細統計情報を見れば音質がわかるということです。
ちなみに先ほどの数値はHD画質で確認したときの音質でした。
では、画質を低画質である240pにしてみると
画質の数値は変わっていますが、音質はopus(251)のままですね。
この結果から1080pでも240pでも音質は変わらないということがわかります。
ちなみに最低画質である144pにしてみると
opus(250)に変わりました。
この数値を先ほどの対応表で見てみると、
番号 | 音声形式 | 音声カットオフ |
140 | AAC 128Kbps | 15.8kHz |
250 | Opus 96Kbps | 20kHz |
251 | Opus 128Kbps | 20kHz |
96Kbpsで音声カットオフが20kHzの音質ということになります。
若干ですが画質を144pにしたときに音質が下がることがわかると思います。
といっても、なにげなく聴く分にはほとんどわからないレベルなので、音質はどの画質にしても変わらないと思っていいでしょう。
疑い深い人のためにWAVE SPECTRAというソフトで検証
WAVE SPECTRAというのは、音の周波数をグラフィックで見れるようにするソフトです。
このソフトを使うことで、高音、中音、低音がどれだけでているのかを目で確認することができます。
では、YOUTUBEで人気があるハトムギさんの動画を使って、分析してみたいと思います。
動画を1080p、240p、144pの画質で録音をして、WAVE SPECTRAで確認してみます。
1080pの音質
240pの音質
144pの音質
どの画質も高域20kHzあたりでバサッとカットされていますね。
逆に、最低画質である144pでも20kHzあたりまででているのがわかります。
WAVE SPECTRAを見るかぎりでも、どの画質もほとんど変わらないといっていいでしょう。
耳で確認してもわからない
最終的に耳で聴き比べてみたところ、音質の変化は感じれなかったです。
つまりYOUTUBEの音質は、画質を変えても変わらないということなんですね。
YOUTUBEをいい音で聴きたいと思って画質を上げてしまう人がいますが、意味がないということです。
逆に通信量を節約するためにも、ASMRのような音を楽しむ動画は画質を下げてしまったほうがいいです。
以上、YOUTUBEの画質と音質の関係について検証してみました。